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世界のフィジオセラピスト -世界から見た日本-

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フィジオセラピストとは、日本でいう理学療法士のことですね、アメリカ英語だとPhysical Therapist(フィジカルセラピスト)なんて言い方もします。世界的に見るとフィジオセラピストは医師、看護師に並ぶ知名度があり、一般の型でもほとんどの国でフィジオセラピストといったらどんな仕事かわかります。日本だと理学療法士といってもピンとこない方が多いですよね。今回はWCPT(世界理学療法士協会)の情報を元に、各国のフィジオセラピストの情報をまとめました。

 

 

フィジオセラピストとは

フィジオセラピストの定義

フィジオセラピストとはエビデンスに基づいた運動療法、関節可動域訓練、物理療法、リハビリテーションを患者に提供する健康分野のプロフェッショナルです。対象となる患者は整形外科疾患、循環器疾患、内部障害疾患、神経系疾患など多岐に渡ります。また、フィジオセラピストは病院、クリニック、訪問看護施設、老人ホーム、スポーツチームなどで働いています。

 

フィジオセラピストとして海外で働く方法はこちら 

dog.training-univ.com

フィジオセラピストの認知度 

おそらく日本で理学療法士ですというよりリハビリの仕事をしている人ですと行ったほうが通じるといったことがあるのではないでしょうか?欧米ではフィジオセラピストは人気の職業で、フィジオセラピストといって知らないと言う人はほとんどいません(少なくとも私はオランダで会った事ありません)。 

 

 

海外のフィジオセラピスト

現在121ヶ国がWCPTに登録しています。WCPTは地域ごとにアフリカ部門、北アメリカ・カリブ地域部門、南アメリカ部門、ヨーロッパ部門、アジア・西太平洋部門の5つに別れています。ここに日本も含まれています。そして世界には約160万人のフィジオセラピストがいて、そのうち日本には約13万人います。また男女比ですが、世界のフィジオセラピストの66%が女性であるのにも関わらず、日本では全体の36%しかいません。世界的に見ると女性が多く活躍している職業であると言えるでしょう。養成校の数ですが、日本には500万人あたり10.3校の養成校があり、アジアでは500万人あたり3校にあります。このことから日本には養成校の数が多いということが言えるでしょう。

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フィジオセラピストの職域

ダイレクトアクセス

ダイレクトアクセスというのは医師の診断書などを必要とせず、フィジオセラピストが直接患者に介入できるシステムのことです。勘違いしやすいのは、フィジオセラピストが行う診断と医師が行う診断と異なるということです。英語でいうとdiagnosisになるのですが、日本語で診断というと誤解を産むかもしれません。というのも、医師は疾患名をつけることで診断を行いますが、フィジオセラピストは特定の疾患名をつけることはできません。例えば足関節の靭帯損傷の患者がきたとして、医師であれば靭帯損傷という診断をすると思いますが、フィジオセラピストの場合は、医師に送る必要のない足関節の障害といった形で診断します。なので、フィジオセラピストにとって大事なのは医師に送る必要があるのか、それとも直接自分で治療できる疾患なのかを判断します。日本ではダイレクトアクセスは認められていません

開業権

開業権とは文字通り、理学療法のクリニックとして自分の診療所を持つことができる権利のことになります。ダイレクトアクセスは認められてなくても開業権が認められている国もあり、そういった国では日本の薬局のようなイメージで医師の診断書を処方してもらい、それを元に理学療法クリニックに行きます。日本では開業権は認められていません

 

 

養成校卒業後

卒後教育プログラム

養成校を卒業し、免許を取得したらフィジオセラピストとして1人前といったらそうではありません。国によって制度は異なりますが、フィジオセラピストとなった後にも学べるプログラムが各国にはあります。アメリカ・オーストラリア・イギリス・オランダなどでは臨床系大学院が設置されており、働きながら数年間(もしくはフルタイムの学生で1年間など)かけて学ぶコースが一般的です。アメリカではFellow shipというバイザーのもとで学ぶプログラムもあるそうです。日本にはほとんど臨床系の大学院がないので、ここは大きく異なるところだと思います。通常の大学院ももちろんあり、研究をしたい人は普通の大学院にいき、臨床の勉強をしたい人は臨床系大学院に行くといった流れになります。

免許更新

日本には理学療法士の免許更新の制度はありませんが、多くの国では存在します。私がいるオランダでは5年毎に更新で、この5年間のうちに講習会に行くことでポイントを貯めなければいけません。イギリスでも同じくポイント制ですが、期間は2年毎になります。オランダは全員がポイントを取得していないといけませんが、イギリスでは抽選で決まった人だけが審査されるそうです。このシステムによって形式上は常に勉強しているということになりますが、実際にオランダでは自分の専門分野に関係ないポイントのコスパの良い講習会を選んで行っている人もいるのも事実です。

 

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