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Cozen's Test(コーゼンテスト)のやり方とその他の外側上顆炎のテスト

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Cozen's Testは手関節伸展テストやテニス肘テストとも言われており、外側上顆炎のテストになります。

 

 

外側上顆炎とは

病態

別名テニス肘とも言われており、前腕の伸筋群の腱障害のことを指します。多くのケースでは短橈側手根伸筋の起始部での障害が生じます。テニス肘とは言うものの、実際にテニスによってこの障害が起きている人は外側上顆炎の約5%しかいません。原因としては、パソコンや物を運ぶ、スポーツなどの繰り返しの負荷によって生じることが多いです。リスクファクターとしては以下の3つが挙げられます。

・1kg以上の重さの道具を用いる

・20kg以上の重さの道具を1日10回以上運ぶ

・1日20回以上の繰り返しの手首の運動*1

 

病態のステージ

外側上顆炎には段階があります。

1)炎症期

まずは上記の理由などから対象部位の炎症が生じます。

2)微細損傷期

炎症の次は組織の微細な損傷が生じます。詳しく言うと、コラーゲンの損失といった繊維の変化が起こります。

3)変性期

今時期になると、そこまで炎症は起きておらず、組織の変性が主に生じてきます。この組織の変性というのは、線維芽細胞の増殖や過形成、未発達のコラーゲン繊維の産生などが挙げられます。これらの変性は短橈側手根屈筋などの対象の筋内で生じると言われております。

4)循環欠乏期

組織の変性によって、筋の循環が悪化してくるステージです。循環が悪化することによって繰り返しの負荷に耐えられなくなってまた炎症が生じるといった悪循環になっていきます。

 

Cozen's Test(コーゼンテスト)

別名トムセンテストともいいます。

やり方

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患者は座位にて評価します。肘関節は完全伸展、手関節橈屈、手指は完全屈曲位(または伸展位)を取ります。その肢位から患者は自動にて手関節を背屈させ、セラピストはそこに負荷をかけます。この時疼痛が外側上顆付近に生じれば陽性です。この時、短橈側手根伸筋の作用を考慮して、セラピストは掌尺側に負荷をかける(患者に背橈側に動かしてもらう)と正確に評価できます。

個人的には手指を屈曲位と伸展位の両方を評価して、橈側手根屈筋なのか、総指伸筋なのかを評価します。

 

エビデンス

今の所このテストの感度・特異度が示されている論文は数少ないのが現状です。そのため、感度や特異度を示すことは難しいです。

 

 

そのほかのスペシャルテスト

ここで同じ外側上顆炎のテストを簡単にご紹介していきます。

 

Mill's Test(ミルズテスト)

このテストは他動にて肘関節完全伸展、前腕回内、手関節屈曲して、手根伸筋群をストレッチさせることで疼痛が生じるかどうかを評価するテストです。

 

Maudsley's Test(マートスレーテスト)

このテストでは、患者はテーブルなどの上に前腕回内位にて前腕を置きます。そして中指を伸展させ、そこで抵抗をかけることで疼痛が生じるかどうかを評価するテストです。中指伸展テストとも呼ばれます。

感度:88%*2

特異度:N/A

 

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参考文献

*1:van Rijn, R. M., Huisstede, B. M., Koes, B. W., & Burdorf, A. (2009). Associations between work-related factors and specific disorders at the elbow: a systematic literature review. Rheumatology (Oxford, England), 48(5), 528–536. https://doi.org/10.1093/rheumatology/kep013

*2:Saroja, G., Aseer, P. A. L., & Venkata Sai, P. M. (2014). Diagnostic accuracy of provocative tests in lateral epicondylitis. Int J Physiother Res, 2(6), 815-823.