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理学療法ガイドライン -足関節のスクリーニング-

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スポーツ現場でよく起こる足関節捻挫。整形外科クリニックでもよく診る疾患の1つでもあります。

日本では必ず医師を通して行いますが、一部の海外の国では理学療法士が医師を介さずに直接介入します。

ただし、すべての疾患を診るというわけではなく、医師の判断を仰いだ方が良いまたは、画像所見での確認が必要な状態の場合は紹介状を書き、医師に患者さんを送ります。この理学療法士が介入すべきかどうかを判断する作業をスクリーニングと言います。

 

 

下記に基本的な足関節疾患を示します。

 

紹介は必要なし

・脛腓靭帯損傷

・距骨下関節不安定症(機能的不安定)

 
紹介が必要

・骨折

・足根洞症候群

・解離性骨軟骨炎

・瘢痕組織のインピンジメント

・骨棘を伴う骨軟骨病変

・変形性関節症


[紹介は必要なし]

脛腓靭帯損傷

定義:前部/後部下脛骨靭帯の破裂。それは、内反外傷、軸ストレスからの外反背屈外傷によって発生します。

症状:
・腓骨の大きな動き
・腓骨の過度の可動性が見られる。
・腹側癒合症の優しさ
・足首の背屈時の様々な痛み
背屈外旋ストレステスト(感度71%、特異度63%)、squeezeテスト(感度30%、特異度94%)、腓骨滑りテスト(感度75%、特異度88%)の陽性
・回復は一般的な足首の怪我よりも時間がかかります。


距骨下関節不安定症(機能的不安定性)

定義:距骨下(talocalcaneal)関節の機械的不安定性

症状:
・距骨下関節の圧痛
・機能不安定


[紹介が必要]

骨折

定義:骨が折れている状態。

症状:
・疼痛
・むくみ
・あざ
・患部周辺の肌の変色
・患部の骨または関節にすりむき感がある
開放骨折の場合、出血がある可能性があります
オタワ足首ルールの陽性。 (感度96.4-99.6%、特異度26.3-47.9%)

※オタワ足首ルールは特異度が低いため、他の検査も併用する必要がありますが、迷ったら基本的に医師に送ります

 Ottawa Ankle Rulesはこちら

dog.training-univ.com


足根洞症候群

定義:足根洞の腫張、基本的に慢性疾患に含まれるので、受傷直後に足根洞に腫張があってもこの疾患とは限らない。

症状:
・挫くクセがある
・足根洞の圧痛

・通常の前距腓靭帯損傷との鑑別をするため、距骨下関節の内外反の可動性をチェックする。内反テストで陽性かつ距骨下関節テストが陰性であれば足根洞症候群の可能性は低い

 

離断性骨軟骨炎

定義:軟骨またはその深部にある組織の病変

症状:
・断続的な痛み
・腫張
・クリック音(足関節底背屈時)
・中程度の滑膜炎

 

瘢痕組織のインピンジメント

定義:瘢痕組織のインピンジメント

症状:
・前部の痛みと腫れ
・背屈のROM制限
・中程度の滑膜炎

 

骨棘を伴う骨軟骨病変

定義:軟骨および/または骨棘の損傷は、外傷および圧迫骨折の後に発生するか、距骨および/または脛骨の関節症に関連します。インピンジメントは前内側および/または前外側骨の発生します。

症状:
・スティフネス
・腹側でのインピンジメントでは、背側および/または足底の屈曲を制限が見られる
・腫れが見られる。 (滑膜炎)

 

変形性関節症

定義:炎症のない関節の変性

症状:
・動き出しや硬直に伴う痛み
・活動時の痛み
・不安定感を伴う
・背屈でより痛みを伴う
・足底屈よりも背屈のROM制限が大きい

 

いかがでしたか?

理学療法士やトレーナーは確定診断はできませんが、病院に行かせた方が良いのか、よくないのかの判断材料になれば幸いです。

具体的にこの疾患だと断定できれば良いですが、それよりも大事なのは、医師に送るべきか否かを判断することだと思います。例えば、離断性骨軟骨炎と骨軟骨病変の判別は画像なしで判断するのは実際難しいですが、この疾患は両方とも病院に送る必要のある疾患ですので、それ以外の疾患との判別がより大事になってきます。