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陰と陽の概論 西洋医学には無い考え方

 


 


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陰と陽、これは東洋医学を考える際、とても重要です。
中医学系の学校(鍼灸・按摩マッサージなど)では恐らく最初に習うことが多いのではないのでしょうか。

それでは詳しくお伝えしていきます。

 

陰と陽とは

中医学は中国の歴史になぞられており、陰は漢字の意味が示すように影や暗闇を示し、陽は光や輝きを示します。陰は気分を落ち着かせ、陽は気分を高揚させます。

これら2つはどちらかが良いというわけではなく、2つとも大事な要素になります。

中医学の「中」という漢字は日本語でも同じ意味ですが、中国語でも真ん中という意味になります。中国は世界の中心の国という意味になります。

東洋医学ではこの「中」、すなわちバランスが最も大事だとされています。

西洋医学ではバランスという概念がなく、どちらかを増減させて結果的にバランスをとるという概念です。

例)血圧の薬は上げる薬か下げる薬しかない

 

それでは具体的な陰と陽のエネルギーをご紹介していきます。

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少し陰と陽のイメージがついたと思います。

繰り返しますが、どちらかが優れているというものではありません。

寒すぎても暑すぎても大変なように、人間はバランスの生き物なのです。

続いて体の部位に関してですが、体の部位にも陰の部分と陽の部分があります。

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ただし、気をつけて欲しいのはあくまで陰の部分と陽の部分というのは相対的な位置でしかないということです。

東洋医学ではバランスと並んで、この相対的思考が重要になります。

相対的ということはどういうことでしょうか?

まず前提に、尾側が陰、頭側が陽です。そして顔は陰となっていますが、あくまでこれは後頭部からみたものです。胸からみると、顔は頭側に位置するので、陽になります。

つまり、どの部分と比較しているかによって陰と陽の関係性は変わってくるのです。

 

陰と陽の関係

最も重要なのが陰と陽はお互いにエネルギーを消費しあっているということです。

もし陰が高まれば陽は低くなり、逆も然りです。

ただし、お互いにお互いの存在なくしては存在し得ません

日向があるから日陰があるように、これらのエネルギーが0になる、なくなるということはありません。

 

陰と陽、これらには適度なエネルギー量が存在し、その範囲内に収まる状態が最も健康的な状態になります。

東洋医学での健康を害するということはこの範囲を超えるか下回るかになります。

 

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上の図では陰は正常範囲内なのですが、陽が不足している状態です。

陽が不足しているということは先ほど述べた、躍動的なエネルギーが不足するので、寒気がしたり、落ち込んだり、暗い状態になったりします。

このように陰と陽のエネルギーはお互いに相反するエネルギーにも関わらず、お互いの存在がないと共に存在し得ないという特徴があります。

 

東洋医学にあって西洋医学にないもの

病院にいる医師や、物理や化学を研究している人たちは皆西洋医学、科学の専門家です。よく「科学的根拠」という言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。科学的根拠があるというものは実際に実験を行い、統計学に基づいて、出た結果に対して有意に差がある、効果のあることを言います。

これらの研究では客観性、再現性が重要視されます。

客観性があるというものは誰が見てもその結果(数値)が高い、低いということが明確であるということ。

再現性があるというものは誰がその実験を行っても同じ条件下で行えば同じ結果になるということ。

これらによって科学における信頼性が高まります

 

それに対して、東洋医学では客観性や再現性などはありません。

むしろ、個人の主観によって判断されることもあります。また、世の中に起こりうる全ての条件が判断基準に入ってくるので、再現性の確認のため同じ条件で再度実験などを行うことができません。陰と陽のところであったように、気温や年齢、性別だけでなく、感情や時間、季節によって変動して行くのが東洋医学です。

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それでは東洋医学は信用ならないのか?そうは言っていません。西洋医学・科学の世界では実験や統計学の都合上、複数の被験者を集め、平均値などを用いて結果を算出しています。

よく言えば、その結果は多くの人に当てはまり、信頼性のある結果だということができますが、悪く言えば、目の前の人に絶対に当てはまる保証はないということです。

なぜなら、科学的根拠というものは目の前の人となりを考慮していないからです。考慮してしまうと、世の中に全く同じ人は存在しませんので、信頼性のある結果が求められないので、その部分は目をつぶっているのです。これは西洋医学・科学の限界です。

 

つまり、人数をある程度確保し、平均値などで考えることで条件を絞り込み、信頼性を求めるのが西洋医学・科学であり、その人の個人に焦点をあて、考えうる全ての事象を考慮したのが東洋医学なのです。

 

これらに優劣もありませんし、どちらかに絞るというものもナンセンスだと思います。

西洋医学・科学の専門家たちは科学的根拠に基づきながら、頭の片隅に、目の前の人に本当にそのまま研究結果を試せるのかということを考えてもらうだけでも見え方は変わってくると思いますし、反対に東洋医学の専門家たちは客観性のあるデータに少しこだわっていくと視野が広がるとは思います。

 

陰と陽のご紹介と、それに基づき西洋医学との違いをお伝えさせて頂きました。

両方を学んでいる私だからこそ見えているものがあると思ったので、それを今回は共有させて頂きました。 
大事なのはどうやって目の前の人をサポートする、何か手助けをすることですし、これらの専門家の方達は方法は違えど、この目的は同じなのかなと思います。

ではでは。