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腰部のスペシャルテスト集②

          「lumbar spine」の画像検索結果

 続いて腰部のスペシャルテスト第二弾です。

 

Prone Hip Extension Neuromuscular Control Test  腹臥位股関節伸展における神経筋コントロールテスト

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目的:自動での股関節伸展中の腰仙部安定性の強度、コントロールを評価

患者の開始姿勢:腹臥位、下腹部にクッション等を入れ、腰椎が中間位になるようにする。

セラピストの開始姿勢:患者の左右のどちらかに立つ

セラピストの手:腰部の筋を触診する

動作:患者は自動にて片側の股関節をテーブルから8-10インチ挙げる(股関節伸展)。この時、腰椎の中間位を保持しているか、また、同側の大臀筋/ハムストリングス、反対側の多裂筋、同側の多裂筋、反対側の脊柱起立筋、同側の脊柱起立筋の順番に収縮しているかチェックする。

陽性:動作中に疼痛が再現したら陽性。腰椎の中間位が保てない場合もある。

Note:腰仙部の安定性の低下が見られたら、脊柱起立筋が優位であったり、多裂筋が遅れて収縮もしくは収縮が不十分だったりする。また、大臀筋の収縮の遅延もしくは不十分な収縮、股関節伸展の角度不足、骨盤の前面が浮いたり、腰椎が過度に前彎したりする代償動作、腰椎の椎体内の圧の増加はよく見られる。トレーニングにより多裂筋の機能が改善した場合、この疼痛や代償動作は改善される。

このテストにおいて、慢性の腰痛を持っている人は以下の3つのうち1つは当てはまる可能性が高いという報告がある。

1:棘突起が同側に動く(体幹の回旋)

2:腰椎が同側に側方移動する(側屈)

3:腰椎の伸展

カッパ係数:0.72-0.76

Sensitivity 感度:-%

Specificity 特異度:-%

  

Trendelenburg Test  トレンデレンブルグテスト

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目的:片脚立位時の中臀筋の機能に着目した、股関節、骨盤、体幹の神経筋コントロールを評価

患者の開始姿勢:立位

セラピストの開始姿勢:患者の後方に立つ

セラピストの手:触診は不要

動作:検側と反対側の股関節を30°屈曲する。この時、腸骨稜と地面に対して垂直な線がなす角度を観察する。

陽性:片側の下肢を挙上した時に検側と反対側の骨盤が挙上もしくは高さが変わらず、その姿勢を30秒間保持できたら正常。保持できない、もしくは検側と反対側の骨盤が大きく下制したり、立脚側の股関節が大きく内転したら陽性。

Note:-

カッパ係数:-

Sensitivity 感度:-%

Specificity 特異度:-%

 

Hip Abductor Neuromuscular Control Test  股関節外転テスト

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目的:股関節外転の筋力、収縮パターン、コントロール、腰仙部の安定性を評価

患者の開始姿勢:検側を上にした側臥位になり、下の股・膝関節は30°屈曲、上の下肢は体幹と一直線になる

セラピストの開始姿勢:患者の後方に立つ

セラピストの手:(負荷をかける時)患者から見て尾側の手を下腿遠位に置く

動作:上の下肢を体幹と一直線にしたままテーブルから24インチ挙上する。この際挙上する下肢が体幹との一直線を保ったまま挙上できるかを観察する。

陽性:挙上する際、挙上位で保持できなかったり、同側の股関節が屈曲すると陽性。

Note:このテストで陽性の場合は、中臀筋の筋力低下もしくは大腿筋膜張筋優位、腸脛靭帯のタイトネスが考えられる。中臀筋の筋力テストを行いたい場合は、股関節を35°外転、10°伸展、10°外旋位で徒手にて抵抗をかける。

カッパ係数:-

Sensitivity 感度:72%

Specificity 特異度:46% ※これらの割合は中臀筋損傷に対して

 

Gillet Marching Test  ギレットマーチングテスト

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目的:仙腸関節の可動性(mobility)を評価

患者の開始姿勢:立位もしくはベッド上に座位(足は浮かせる)

セラピストの開始姿勢:患者の後ろで膝立ちもしくは低い椅子に座位、この時セラピストの目線は患者のPSISに来るように

セラピストの手:片方の母指を検側のPSIS、もう片方をS1に置く

動作:患者は自動にて検側の股関節をできるだけ屈曲する。この時検側のPSISが股関節屈曲にしたがって尾側に移動するかを観察。

動作(別法):両母指を両PSISに置き、片方ずつ股関節を屈曲してもらい、PSISの移動量を左右で比較する。

陽性:股関節屈曲の際、PSISが尾側に移動しなければ陽性

Note:評価する際、まず患者が片脚立位を維持できるバランス能力があるかを評価する(トレンデレンブルグなど)。もしバランスを保つことができなければベッドなどに座り行う。

カッパ係数:0.59

Sensitivity 感度:43%

Specificity 特異度:68% ※腰痛(仙腸関節に麻薬ブロックを使用している患者)に関して

  

Distraction Provocation (Anterior Superior Iliac Spine Gap) Sacroiliac Joint Test  ASIS離開テストf:id:dogknt:20190716035637p:plain

目的:仙腸関節の反応のレベル(緩さなど)の評価

患者の開始姿勢:背臥位

セラピストの開始姿勢:患者の左右のどちらか

セラピストの手:腕をクロスして、手掌で患者の両ASISに置く

動作:ASISを後外方に約10秒間かけて徐々に強く推していく。もしこの状態で疼痛がなければ、エンドポイントで軽い負荷をかける。

陽性:仙腸関節や恥骨結合のあたりに疼痛が誘発したら陽性

Note:-

カッパ係数:0.69

Sensitivity 感度:-%

Specificity 特異度:-%

 

Anterior Superior Iliac Spine Compression Provocation Sacroiliac Joint Test  ASIS圧迫テスト

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目的:仙腸関節痛を誘発し、仙腸関節の反応性を評価するため

患者の開始姿勢:背臥位で頭を枕に乗せる

セラピストの開始姿勢:患者の横に立つ

セラピストの手:両手で両ASISを抑える。このとき、手掌がASISを包むようにする。

動作:抑えてある両手で、ASISを徐々に真ん中に向かって推していく。目安として、10秒かけて徐々に強く推していく。このときに疼痛が誘発されなければ、最終ポイントのところでやや衝撃を与え、再度疼痛が誘発されるか確認する。

陽性:このとき仙腸関節痛が誘発されれば陽性。ただし、推しているところが痛む場合は陽性ではない。

Note:このテストの別法(下図)として、患者が側臥位した状態で側方よりASISを圧迫して評価することも可能。

カッパ係数:0.73

Sensitivity 感度:70%

Specificity 特異度:90%

 

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