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頭頚部外傷のスクリーニングテスト

           「head injury」の画像検索結果

今回は頭頸部損傷のスクリーニングテストについてお伝えしていきます。

この評価の目的はX線やCTなどの画像撮影を頻度を減らして医療費を削減しようというものです。
そこで、画像撮影の必要の有無をスクリーニングする評価方法を作成したという事です。
というのも、スポーツ現場で働いたことのある方なら思う事だと思いますが、現場でできる評価は限られていて、「一応」「念のため」病院に行かせるケースは少なくないと思います。
 
命にも関わる重要なことですし、現実的にも医療費の削減に貢献していきたいですよね。
 

San Francisco Syncope Rule

San Francisco Syncope Ruleについてお伝えしていきます。
この評価法は失神または失神を呈する患者における重症するリスクを評価するための方法です。
 
以下が各項目になります。
 

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これらの項目のうち、1つでも当てはまれば重篤化するリスクがあるので、検査をする必要があります。

しかしこれらはある程度施設の整った病院等でないと評価できないので、スポーツ現場などでは不向きかもしれません

 

The Canadian C-spine Rule

2010年に論文で書かれていたThe Canadian C-spine rule(CCR)についてお伝えしていきます。

 
これは名前の通りカナダで作成された評価方法で、対象はGCSで15または頚椎に傷害があると考えられる患者に適応されます。
 
それでは評価方法の実際を見ていきましょう。
 

ステップ1 高リスク要因

ここでは陽性の場合、頚椎に異常が疑われる項目になります。
 

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これらの条件のうち1つでも当てはまれば画像を撮影する必要があります。
当てはまらなければステップ2へ
 

ステップ2 低リスク要因

ここでは、異常が無い場合に出る項目になります。
 

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これらの条件に1つも当てはまらなければ画像を撮影する必要があります。
 
高リスクのところとは違い、当てはまった方が良い項目となります。
そのため、これらの項目は症状が軽い項目(低リスク)になっています。
つまり、1つも当てはまらない=正常な反応や軽い症状がない=重症という考え方です。
 
1つでも当てはまればステップ3へ
 

ステップ3 頸椎の可動性

 
最後に頸椎の可動性についてチェックします。
 
評価方法は簡単で、
自動で左右に回旋できるかどうかをチェックします。
できれば画像の撮影は必要ないという判断になり、できなければ画像を撮影する必要があるという判断になります。
 
以下の論文を参考にしているので、興味がある方はぜひ。

The Canadian C-spine rule for radiography in alert and stable trauma patients. - PubMed - NCBI

 

Canadian CT Head Rule

続いては頭部に関するスクリーニングテストで、CTを撮る必要があるかどうかをスクリーニングする評価方法です。通常、X線などで異常が疑われた場合、CTを撮影しますが、それ以外の指標としてこのスクリーニングテストがあります。 

 

このスクリーニングテストの対象になるのが、

・軽度の頭部外傷で、明らかな健忘症もしくは見当識障害が見られる

・GCS 13以上

・受傷後24時間以内

となります。

 

反対に、対象にならないのが、

・外傷ではない場合

・GCS13未満

・16歳未満

・止血機能の障害、出血性疾患があるもしくは経口抗凝固薬を服用している

・不安定なバイタルサイン

・妊娠中

・明らかな開放、陥没骨折

となります。

 

ステップ1 外科的手術を視野に入れる高リスク 

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これらの項目に1つでも当てはまればCT撮影を行う必要があります。これらの項目はリスクが高く、手術を視野に入れるため、CT撮影を行う必要があります。

※頭蓋底骨折の所見とは、鼓室内出血、パンダの目徴候、脳脊髄液が体外に漏れる、Battle徴候のことを指す。

 

 ステップ2 中等度リスク 

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これらの項目に1つでも当てはまればCT撮影を行う必要があります。

 

The New Orleans Rule

最後にもう1つ頭部のスクリーニングテストをお伝えします。

対象は軽度頭部外傷受傷者で、GCSが15の人です。

 

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これらの項目のうち、1つでも当てはまればCT撮影を行う必要があります。

このテストは簡単なので、重宝されるかと思われがちですが、Canadian CT Head Ruleと比較した論文では、感度は2つとも95%と高いのですが、特異度はCanadian CT Head Ruleが50.6%なのに対し、The NewOrleans Ruleは12.7%と低い値となっております。
また、k値も0.85 vs 0.47なので、The New Orleans Ruleの信用度は高くはないようです。

 

いかがでしたか?

なんとなく頭頚部外傷を判断されている方もいらっしゃるかと思いますが、他のテストとも合わせて、しっかりとスクリーニングしていく必要があるように思います。

陰と陽の概論 西洋医学には無い考え方

 


 


           「陰と陽」の画像検索結果

陰と陽、これは東洋医学を考える際、とても重要です。
中医学系の学校(鍼灸・按摩マッサージなど)では恐らく最初に習うことが多いのではないのでしょうか。

それでは詳しくお伝えしていきます。

 

陰と陽とは

中医学は中国の歴史になぞられており、陰は漢字の意味が示すように影や暗闇を示し、陽は光や輝きを示します。陰は気分を落ち着かせ、陽は気分を高揚させます。

これら2つはどちらかが良いというわけではなく、2つとも大事な要素になります。

中医学の「中」という漢字は日本語でも同じ意味ですが、中国語でも真ん中という意味になります。中国は世界の中心の国という意味になります。

東洋医学ではこの「中」、すなわちバランスが最も大事だとされています。

西洋医学ではバランスという概念がなく、どちらかを増減させて結果的にバランスをとるという概念です。

例)血圧の薬は上げる薬か下げる薬しかない

 

それでは具体的な陰と陽のエネルギーをご紹介していきます。

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少し陰と陽のイメージがついたと思います。

繰り返しますが、どちらかが優れているというものではありません。

寒すぎても暑すぎても大変なように、人間はバランスの生き物なのです。

続いて体の部位に関してですが、体の部位にも陰の部分と陽の部分があります。

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ただし、気をつけて欲しいのはあくまで陰の部分と陽の部分というのは相対的な位置でしかないということです。

東洋医学ではバランスと並んで、この相対的思考が重要になります。

相対的ということはどういうことでしょうか?

まず前提に、尾側が陰、頭側が陽です。そして顔は陰となっていますが、あくまでこれは後頭部からみたものです。胸からみると、顔は頭側に位置するので、陽になります。

つまり、どの部分と比較しているかによって陰と陽の関係性は変わってくるのです。

 

陰と陽の関係

最も重要なのが陰と陽はお互いにエネルギーを消費しあっているということです。

もし陰が高まれば陽は低くなり、逆も然りです。

ただし、お互いにお互いの存在なくしては存在し得ません

日向があるから日陰があるように、これらのエネルギーが0になる、なくなるということはありません。

 

陰と陽、これらには適度なエネルギー量が存在し、その範囲内に収まる状態が最も健康的な状態になります。

東洋医学での健康を害するということはこの範囲を超えるか下回るかになります。

 

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上の図では陰は正常範囲内なのですが、陽が不足している状態です。

陽が不足しているということは先ほど述べた、躍動的なエネルギーが不足するので、寒気がしたり、落ち込んだり、暗い状態になったりします。

このように陰と陽のエネルギーはお互いに相反するエネルギーにも関わらず、お互いの存在がないと共に存在し得ないという特徴があります。

 

東洋医学にあって西洋医学にないもの

病院にいる医師や、物理や化学を研究している人たちは皆西洋医学、科学の専門家です。よく「科学的根拠」という言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。科学的根拠があるというものは実際に実験を行い、統計学に基づいて、出た結果に対して有意に差がある、効果のあることを言います。

これらの研究では客観性、再現性が重要視されます。

客観性があるというものは誰が見てもその結果(数値)が高い、低いということが明確であるということ。

再現性があるというものは誰がその実験を行っても同じ条件下で行えば同じ結果になるということ。

これらによって科学における信頼性が高まります

 

それに対して、東洋医学では客観性や再現性などはありません。

むしろ、個人の主観によって判断されることもあります。また、世の中に起こりうる全ての条件が判断基準に入ってくるので、再現性の確認のため同じ条件で再度実験などを行うことができません。陰と陽のところであったように、気温や年齢、性別だけでなく、感情や時間、季節によって変動して行くのが東洋医学です。

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それでは東洋医学は信用ならないのか?そうは言っていません。西洋医学・科学の世界では実験や統計学の都合上、複数の被験者を集め、平均値などを用いて結果を算出しています。

よく言えば、その結果は多くの人に当てはまり、信頼性のある結果だということができますが、悪く言えば、目の前の人に絶対に当てはまる保証はないということです。

なぜなら、科学的根拠というものは目の前の人となりを考慮していないからです。考慮してしまうと、世の中に全く同じ人は存在しませんので、信頼性のある結果が求められないので、その部分は目をつぶっているのです。これは西洋医学・科学の限界です。

 

つまり、人数をある程度確保し、平均値などで考えることで条件を絞り込み、信頼性を求めるのが西洋医学・科学であり、その人の個人に焦点をあて、考えうる全ての事象を考慮したのが東洋医学なのです。

 

これらに優劣もありませんし、どちらかに絞るというものもナンセンスだと思います。

西洋医学・科学の専門家たちは科学的根拠に基づきながら、頭の片隅に、目の前の人に本当にそのまま研究結果を試せるのかということを考えてもらうだけでも見え方は変わってくると思いますし、反対に東洋医学の専門家たちは客観性のあるデータに少しこだわっていくと視野が広がるとは思います。

 

陰と陽のご紹介と、それに基づき西洋医学との違いをお伝えさせて頂きました。

両方を学んでいる私だからこそ見えているものがあると思ったので、それを今回は共有させて頂きました。 
大事なのはどうやって目の前の人をサポートする、何か手助けをすることですし、これらの専門家の方達は方法は違えど、この目的は同じなのかなと思います。

ではでは。

胸椎および胸郭のRed Flag

「Rib cages」の画像検索結果

胸椎や胸郭の症状を訴える患者さんが来院したときのRed Flagをお伝えしていきます。

胸郭の中には心臓や肺などといった数多くの臓器が存在します。

ということは、これらの臓器に異常があれば、胸郭に症状が出てもおかしくありません。

患者さんが胸郭や胸椎のあたりの症状を訴えて来たとき、筋骨格系の症状を疑う前に、これらのより重症な症状の可能性を消して行く作業が必要になります。

 

以下では、各疾患に見られる症状(Red Flag)をピックアップしました。

 

Myocardial infarction【心筋梗塞

症状:胸痛、蒼白、多汗、呼吸困難、吐き気、動悸

既往歴:慢性の心臓疾患、高血圧、喫煙、糖尿病、血清コレステロール240mg/dL以上

年齢:男性40歳以上、女性50歳以上

その他:症状が30分以上続き、ニトログリセリン舌下粉末剤を投与しても症状が緩和されない

 

Stable angina pectoris【狭心症

 症状:胸痛もしくは特定の動作で起こる締め付け感(もし不特定であれば、不安定狭心症を疑う)

その他:症状が安静もしくはニトログリセリン舌下粉末剤の投与によって軽減される(されない場合、不安定性狭心症を疑う)

 

Pericarditis【心膜炎】

症状: 頚部の側面や肩に関係する、刺すような鋭い胸痛

その他:左側臥位になると疼痛が悪化する、座位にて前にかがんで上肢を支えると疼痛が軽減される

 

Pulmonary embolus【肺塞栓症

症状:胸痛(約50%)、肩や上腹部の疼痛、呼吸困難(突発性が約80%)、失神、動悸

※現在では、長時間の手術によっても起こると言われているので、術後直後のリハ時には気をつけましょう。

 

Pleurisy【胸膜炎】

 症状:吸気時にナイフで刺されるような深刻な疼痛

既往歴:呼吸器系の機能低下・不全(感染、肺炎、癌、結核など)

↑単独で発症は少なく、ほとんどこれらの疾患に関係して発症するので、既往歴に注意

※胸部X線で胸水が確認される→その後胸水検査で確定診断

 

Pneumothorax【気胸

症状:呼吸や肋骨を動かした時の胸痛

その他:最近、咳や激しい運動やトラウマ時に発作が起きる 、打診時に共鳴音が片側の肺から聞こえてくる

※勿論、交通事故などで肋骨が肺に刺さるようなHistoryがあれば気胸(医原性気胸)の可能性を疑います。また、正式な診断には胸部X線を撮影します。

 

Pneumonia【肺炎】

症状:肩に言及される胸膜炎(上記参照)の疼痛、発熱(数日間にも渡ることが多い)、寒気、頭痛、倦怠感、吐き気、咳

※一見通常の風邪やインフルエンザのような症状ですが、呼吸困難や色のついた痰(黄色、緑色)が出るなど、前者にはない症状が見られます。

また、肺炎には気管支肺炎と大葉性肺炎があり、後者の場合は咳や痰などの前駆症状が出ないことが多いです。

 

Cholecystitis【胆嚢炎】

 症状:右上腹部厄介な疼痛とそれに付随する右肩甲骨の疼痛

その他:脂質の多い食事をすると症状が悪化する、安静にしても症状の軽減は少ない

 

Peptic ulcer【消化性潰瘍】

症状:鈍いかじられるような痛み、上腹部、背部、鎖骨上に燃えるような感覚 

その他:食べ物によって症状が軽減する、圧痛が右腹部に移動する

 

Pyelonephritis【腎盂腎炎】

症状:悪寒、発熱、時々頻尿や排尿時の疼痛(膀胱炎の症状)

既往歴:近年腎臓の感染症を患った、前立腺肥大、腎結石

その他:腰背部の叩打痛

 

Nephrolithiasis【腎結石】

症状:急かつ深刻な背部や側部の疼痛、寒気、発熱 、吐き気、嘔吐、腎疝痛、腎感染様の症状

既往歴:過去に腎結石の既往がある

その他:温暖かつ高湿度の地域に住んでいる

 

いかがでしたか?

心臓や肺といった呼吸器・循環器系はイメージがつきやすいとは思いますが、腎臓や消化器系の疾患でも胸郭部位に疼痛が現れることがあります。

似たような症状が多いですが、疼痛の種類や場所、既往歴などを細かく把握して、必要であれば医師への紹介状を書く必要があります。

また、スポーツ現場でも心臓疾患や気胸などといったことも見られることが多いので、これらを指標にして判断して行くことが大切だと思います。

 

PT免許書き換え④

AKV-Toetsに合格したら、3ヶ月以内に政府から具体的な対応について指示されます。

 

 審査結果と対応

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この指示には3種類あります。

どの指示を受けたかによって対応が変わるので、注意が必要です。

 

①Vakbekwaamheid gelijkwaardig(免許の互換性がある)

日本の免許とオランダの免許の互換性が認められ、理学療法士または助産師であればスーパーバイザーのもと6ヶ月間実習を行って書き換え完了です。その他の方は実習はありません。

 

②Vakbekwaamheid niet geheel gelijkwaardig(免許の互換性は一部ある)

免許の互換性が一部認められ、養成校を半分通うことで書き換え完了です。

※オランダの養成校は日本やアメリカの学校のように、解剖学、運動学、筋骨格系理学療法学といった科目単位で授業は取り扱っておりません。つまり、Direct Access権などの不足分の授業だけ履修しようといったことはできません。日本の高等教育はアメリカによる影響を受けていて、ヨーロッパとはまた異なる制度なのです。そのため、②の場合、この養成校の半分というのをどのように履修していくかは政府や学校と良く相談していく必要があります。

 

③Vakbekwaamheid niet gelijkwaardig(免許の互換性はない)

免許の互換性が認められず、養成校を最初から全て行く必要があります。

※オランダの理学療法士養成校はオランダ語と英語のクラスがあります(全ての学校ではありません)。オランダ語のクラスに入るためにはNT2というオランダ語の試験、英語のクラスに入るためにはTOEFLを受ける必要があります。

 

 

ちなみにどの審査結果になっても実習は避けられないと思うのですが、実習は学校を通して行う必要が有ります。

そのため、審査結果が出る前にどこかの学校と事前にコンタクトをとっておくと良いかもしれません。

 

免許登録

上記の手続きが完了したら最後にMinisterie van Volksgezonheid Welzijn en Sportが管理している、BIG-registerに登録する必要があります。

この登録が完了すれば、はれてオランダの理学療法士として働く事ができます。

PT免許書き換え③

続いて書き換えの試験でもあるAKV-Toetsについてお伝えしていきたいと思います。「AKV-Toets」の画像検索結果

 

 AKV-Toetsとは

AKV-Toetsとは医師や看護師、理学療法士といった医療従事者の免許を管理しているMinisterie van Volksgezondheid Welzijn en Sport(健康福祉とスポーツ省)が定めているテストで、試験は語学学校でもあるBabelが作成している免許書き換えのためのテストです。

このテストは主にEU圏外の人が対象になります。 

このテストは誰でも受けられるものではなく、試験の申し込みの際にはパスワードコードが必要になります。そのパスワードコードを取得するには前回の記事で説明した手続き(書類の提出)が必要になります。

ちなみに以下のサイトで申し込み可能です。

Babel | Inschrijfformulier AKV-toets

https://toetsnederlands.nl/akv/

 

AKV-ToetsはVWO niveauとHAVO niveauとVMBO niveauの3つが存在します。

VWO niveauは大学を卒業して得られる資格(医師、歯科医師など)の人が対象です。

HAVO niveauは高度職業専門学校を卒業して得られる資格(看護師、理学療法士作業療法士など)の人が対象です。

VMBO niveauは職業専門学校を卒業して得られる資格(准看護師、薬剤師助手など)の人が対象です。

 

そしてそこからさらにVWO niveauとHAVO, VMBO niveauに分けられます。試験の方法や量などが異なります。

僕はHAVO niveaueに該当するので、HAVOとVMBO niveauの試験について説明して行きます。

この2つは語学のレベルが異なるだけで、試験の形式等は変わりありません。

HAVO niveauはB2~C1レベル、VMBO niveauはB1レベルとされています。

 

テストは年によりますが、1年に4~8回程度行われます。

AKV-Toetsには英語、オランダ語、イディオム表現の3科目が課せられます。

  

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 Engels【英語】

英語の試験時間は60分です。

出題形式は選択問題のみで、記述はありません。

試験はHAVO Eindexamenという試験から出題されます。

辞書は持ち込むことはできません。

 Eindexamenというのはオランダの高校生が大学や職業専門学校に進学するために受けるテストです。

僕の場合を例に出すと、オランダでは理学療法士はHBOというレベルの学校に入るので、HAVO niveauの試験を受ける必要があります。書き換えでもこの語学レベルを求められます。Eindexamenは英語、オランダ語といった語学から化学や数学といったものまであります。

AKV-Toetsではその語学の部分を用いて出題されます。

以下のサイトで確認する事ができます。

Examenblad

 

Nederlands【オランダ語

オランダ語の試験時間は80分です。

出題形式は選択問題と記述問題が出題されます。

試験は英語と同じくHAVO Eindexamenという試験から出題されます。

辞書は3冊まで持ち込む事ができます。

大問は6題出され、そのうち5題は選択問題、残る1題が記述の問題になります。

 

Beroepsinhoudelijke uitdrukking【イディオム表現】

イディオムの試験時間は60分です。

出題形式は選択問題のみで、記述はありません。

試験はHoe zit het met staanという指定の本から出題されます。

その本の後ろ側に、イディオムの部分があるので、ここを中心に出題されます。

辞書は持ち込むことはできません。

問題は全部で40問になります。

 

その他

試験への持ち物としては、身分証明書(滞在許可証やパスポートなど)、辞書(オランダ語のみ)、黒もしくは青いペンになります。

 

試験の結果は試験後約21日後に通知されます。

 

AKV-Toetsに合格したら政府より書類の審査結果が通知されます。

詳細は次の記事で 

dog.training-univ.com

 

胸椎伸展症候群の治療とリハビリテーション

 


「turnen sport flexibiliteit」の画像検索結果

 

続いて胸椎伸展症候群の治療についてお伝えしていきます。

 

言うまでもないですが、この疾患において最も大切なことは胸椎の伸展を制限することです。

ではなぜ胸椎の伸展が過度に行われてしまうのでしょうか?

それには3つ理由があります。

 

 肩甲骨の機能不全

胸椎、特に上部胸椎の伸展は肩甲骨の動きが欠かせません。

特に内転、下制が影響して来ます。

前の記事でお伝えしましたが、僧帽筋中・下部や菱形筋の筋力低下によって疼痛部位での伸展で代償してしまいます。

特に上肢を挙上する際、肩甲骨の機能不全が顕著に見られます。

また、そもそも肩甲帯の柔軟性の低下によって肩甲骨の内転・下制が不足してしまうこともあります。

 

そのため治療の方法としては肩甲骨周囲筋群の筋力トレーニング、肩甲骨内転・下制の運動学習、肩甲帯のモビライゼーションなどが挙げられます。

 

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肩甲骨周囲筋群のトレーニングですが、ベントオーバーローや、シーテッドローイングなどの両肩甲骨を同時に動かすトレーニングも重要ですが、私個人としては肩甲骨を独立させて動かせることも重要だと考えているので、片側でのワンハンドローイングなどもオススメです。

 

運動学習においては、チューブでのトレーニングを始め、軽い負荷でしっかりと最大可動域まで動かすことが重要です。この時に胸椎が過度に伸展しないように評価しましょう。

また、チューブトレーニングではどの方向への負荷が弱いもしくは機能していないのかがわかりにくいので、徒手での抵抗運動も取り入れても良いかもしれません。

また、上肢の挙上運動での肩甲骨の動きもチェックし、上肢との機能的な面に対してもアプローチしていく必要が有ります。

 

肩甲帯のモビライゼーションは、特に肩甲棘内側縁や下角とその周囲の筋との癒着が起こりやすいので、そこを中心に行うと良いです。また、肩甲骨をセラピストが把持して、肩甲骨を肋骨から剥がすように牽引するのも肩甲骨の柔軟性にはアプローチ出来ると思います。

 

他の脊椎の伸展可動域低下

疼痛部位のセグメント以外の伸展可動域が少なく、疼痛部位での過度な伸展を促していることがあります。

この場合、その他の部位の伸展可動域低下の原因を突き止める必要が有ります。また、その部位が胸椎だけでなく腰椎である可能性もあります。

主に脊椎の伸展制限が生じる原因としては椎間関節の動きが悪い、胸椎であれば、肋骨の動きも影響して来ます。

 

そのため、治療方法としては、脊椎椎間関節の関節モビライゼーション、肋間筋・肋椎関節のモビライゼーションなどが挙げられます。

肋骨に関しては、肋椎関節や肋間筋だけでなく、胸骨が関係してくる場合もあるので、具体的な評価が必要になってきます。また、胸鎖関節といった鎖骨なども上肢を挙上する際への障害にもなるので、注意が必要です。

※疼痛部位への関節モビライゼーション(該当するセグメントにおいて、stiffnessがある部位に対して)を行うと推奨する人がいますが、エビデンスレベルにおいても2~3個しか有効だという論文は拝見しておりませんので、あまり積極的な介入は避けた方が良いかもしれません。

 

局部での伸展のイメージしかない

患者本人に、疼痛部位以外のセグメントで伸展するように言っても、よくわからないと返答されることがあります。

そもそも背部等ところはそこまで繊細な感覚があるところではありません。

この動かすイメージないことが少し厄介なところでもあります。

 

そのため、治療方法としては、脊椎の各セグメントを動かすイメージを持たせる運動学習などが挙げられます。

 

実際の生活やスポーツ動作の中で行うのもありですが、ただでさえ意識しづらいところなので、うまくいけば良いのですが、うまくいかない場合も少なくありません。

極端な話、座位や立位のまま体幹を伸展させる単純な動作から始めるのもありだと個人的には思います。その中で鏡を用いたり、動画を撮影したりして、まずは本人に動作を認識させることが重要です。「疼痛部位以外のところで伸展するとは?」から始めるということです。

その認識を行うことができたら、次のステップとして実際の日常生活や、運動の中でも少しづつ意識していけるような練習を行っていきます。

 

いかがでしたか?

胸椎伸展症候群は伸展による疼痛というピンポイントな疾患ですが、患者の数は少なくないように思えます。

細かい胸椎の評価等は有りますが、まずはどのような動きが痛いのかと言った動的評価も重要ですよね。

私自身も診断の精度をあげて行きたいと思います。

ではでは。

胸椎伸展症候群の診断

「turnen sport」の画像検索結果

胸椎伸展症候群の診断についてお伝えしていきます。

 

 胸椎伸展症候群とは

 

胸椎伸展症候群とは胸椎の伸展によって疼痛が生じる状態のことを言いいます。胸椎の伸展は上部胸椎(肩甲骨間の部分)だけでなく、下部胸椎や胸腰椎移行部でも行われます。胸椎の椎間関節が伸展可動域を制限しています。しかし、何らかの理由で胸椎が異常に伸展してしまい、この症状を呈します。

※これはあくまで理学療法士が行う診断なので、必ずしも画像初見から判断するだけでなく、このように症状で診断をする事があります。勿論、実際の臨床ではRed Flagを確認して理学療法士の治療できる範囲内なのかを評価します。

 

この症状は高齢な方というよりも若者に多く、ダンスや体操競技など特別な運動を行っている方に多いです。

また、疼痛などが原因で座位姿勢や立位姿勢が特徴的な人が多いです。

 

要因としては胸椎付近の起立筋群、肩甲骨内転筋群のオーバーユース、また肩甲骨内転不良などが挙げられます。

 

診断方法

 Standing test【立位でのテスト】

Standing testには5つのテストがあります。

屈曲テスト、伸展テスト、側屈テスト、回旋テスト、呼吸テストの5つです。

 

屈曲テスト

立位の状態で体幹を屈曲してもらいます。この時に屈曲角度不足の有無を確認します。胸椎の屈曲参考角度は約30-40°になります。

 ただし、胸椎伸展異常が上部胸椎にあった場合、屈曲不足はあまり見られないかもしれません。上部胸椎はもともと可動性の低い部位だからです。

屈曲姿勢から戻る際に疼痛を訴えることが多いので注意しましょう。そしてその時、疼痛部位を中心に伸展していることが多いです。

逆にその部分の伸展を抑えて戻ってもらうと疼痛がなくなる事もあるので、確認の意味も込めて評価する必要があるかもしれません。

 

伸展テスト

立位の状態で体幹を伸展してもらいます。この疾患の場合、疼痛の再現率は高くなります。

 

回旋テスト

立位の状態で体幹を回旋してもらいます。疼痛とは関係なしにROM制限が見られる事があります。

 

側屈テスト

 立位の状態で体幹を側屈してもらいます。疼痛の再現率は高くありませんが、左右でROMの非対称になる事はあります。

 

呼吸テスト

立位の状態で深呼吸をしてもらいます。疼痛が生じる場合があり、その際は胸椎の動きを評価します。胸椎の伸展が過度に起きる事もあります。

 

Sitting test【座位でのテスト】

 座位になってもらい、姿勢を評価します。この疾患を持っている方は、脊椎がすごく真っ直ぐな状態で座る人が多いです。この場合、少し体幹を屈曲してもらうと疼痛が軽減する事が多いです。

 

Supine test【仰向けテスト】

仰向けになってもらいます。脊柱起立筋群が弛緩されるため、疼痛が軽減される事が多いです。背臥位のまま肩を屈曲させた時の肋骨と胸椎の動きを評価します。屈曲時に胸椎の伸展を感じることもあります。もし疼痛が生じた場合、腹筋群を収縮させた状態で再度行い、この時の疼痛の変化を評価します。

 

Prone test【うつ伏せテスト】

うつ伏せになってもらいます。Supine testと同様、筋の弛緩などにより、疼痛が軽減される事が多いです。次に、万歳をした状態でうつ伏せになります。そして手をベッドから離すように屈曲をします。ベッドから腕が離れた瞬間に疼痛が生じる事があります。同様に僧帽筋(特に中部線維)の筋力テストを行い、疼痛が生じずに行う事ができるかを評価します。肩甲骨の内転・下制がうまくできずに脊椎の伸展で行ってしまっている可能性もあるので、注意しましょう。

 

Quadruped test【四つ這いテスト】

四つ這いになってもらいます。この疾患の方の特徴としては、肩甲骨が浮き出て、肩と股関節で吊るしているような姿勢(腰が反った姿勢)が見られます。その状態から片側の肩を屈曲し、脊椎の伸展を評価します。やや伸展がみられますが、疼痛が生じる可能性は低いです。なぜなら、立位姿勢と異なり、体重が脊椎に荷重されないからです。

 

上記のテストの特徴が見られるのが胸椎伸展症候群です。そのほかにも胸椎の動作不良はあるので、それらと鑑別して診断していく必要があります。

 

胸椎伸展症候群の治療とリハビリテーションは次の記事で 

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