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腰部のスペシャルテスト集①

           「pelvic」の画像検索結果

腰痛は様々な要因が考えられますが、まず腰痛を評価する際、そもそも腰部〜仙骨の部分の状態を把握する必要があります。

腰仙部は関節部位だけでなく、腰神経叢など複雑な解剖的一面を持っています。

そのため、一言に腰の症状と言っても神経からくるのか、筋なのか、関節なのかなど、考えなければいけないことがたくさんあります。

これらを鑑別するためにスペシャルテストが存在しますが、これらには感度や特異度などが存在します。最新のエビデンスに基づき、これらの数値を発見でき次第、記載してありますので、参考にして頂ければと思います。

 

 

Lumbar extension/side bending/ rotation Combined Motion 腰椎伸展側屈回旋動作テスト

目的:関節の動きの量と複合運動による疼痛の有無を確認する

患者の開始姿勢:立位

セラピストの開始姿勢:検査する側の反対に立つ

セラピストの手:右に立った場合、右手は患者の左肩、左手は親指を検査したい腰椎の位置に当て、動作の支点とする。

動作:セラピストが自動介助にて患者の伸展、左回旋・側屈を誘導する

陽性:腰痛や下肢の痺れや疼痛があると陽性

Note:これは腰椎の椎間関節に負荷を掛け、椎間関節の状態を見るテストになります。よって腰痛が誘発された場合は椎間関節に異常があることを示唆します。また、下肢の痺れや疼痛は腰椎での神経の絞扼が考えられます。

カッパ係数:0.29 (0.06-0.52)

Sensitivity 感度:100%

Specificity 特異度:22%

 

 

Lumbar Posterior Shear Test 腰椎後方剪断テスト

目的:腰椎の不安定性(instability)の評価

患者の開始姿勢:立位にて両手で下腹部を抑える

セラピストの開始姿勢:患者の斜め後方〜横

セラピストの手:片方の手で検査する腰椎の棘突起を中指、1つ下の椎体の横突起を示指と環指、仙骨を手掌で添える。

動作:セラピストが上記とは反対側の手で患者の下腹部を抑えている手を押す。

陽性:症状が再現したり、過度な椎体の動きがみられたら陽性。

Note:各椎体を検査し、椎体ごとで比較する。

カッパ係数:0.35(0.06-0.52)

Sensitivity 感度:57%

Specificity 特異度:48%

 

 

Prone Instability Test 腹臥位不安定性テスト

目的:腰椎のセグメント毎の不安定性を評価

患者の開始姿勢:下肢全体はベッドからはみ出るように腹臥位になる。(ASISがベッドの端)

セラピストの開始姿勢:患者の左右のどちらか

セラピストの手:片手の小指球(hypothenar eminence)の尺側を検査するセグメントの椎骨に触れる。この時手関節はやや伸展位。前腕は腰椎に対して垂直に位置する。反対の手はサポートをするように添える。

動作①:セラピストは椎骨に対し、後前方に圧力を加える。

動作②:動作①で疼痛があれば、患者に両下肢を床から持ち上げてもらい、再度圧を加える。

陽性:動作①で疼痛があり、動作②で疼痛がなければ陽性

Note:他のテストと組み見合わせて評価すべき。

カッパ係数:0.69-0.87

Sensitivity 感度:61%

Specificity 特異度:57%

 

 

Prone Lumbar Extension Test 腹臥位腰椎伸展テスト

目的:腰椎の不安定性を評価

患者の開始姿勢:ベッド上で腹臥位

セラピストの開始姿勢:患者の足元に立つ

セラピストの手:患者の下肢の遠位部を把持する

動作:セラピストが他動にて患者の両下肢を持ち上げる(ベッドから約30cm)

陽性:持ち上げた時に疼痛が生じ、降ろしたら改善したら陽性

カッパ係数:0.76 (95% CI: 0.46, 1.00)

Sensitivity 感度:84%

Specificity 特異度:90%

 

 

Femoral Nerve Tension Test 大腿神経テスト (Ely’s Test)

                                      f:id:dogknt:20190414044154p:plain

目的:大腿神経の疼痛や状態(irritation)を評価

患者の開始姿勢:ベッド上で腹臥位

セラピストの開始姿勢:患者の左右どちらかに立つ

セラピストの手:患者から見て頭側にある手(cranial hand)で検査側の下腿遠位を把持し、尾側にある手(caudal hand)で膝を下から把持する

動作:他動にて検査側の膝を90°屈曲させ、股関節を完全伸展位まで持ち上げる

陽性:持ち上げた時に大腿前面の疼痛があれば陽性

Note:このテストは大腿直筋にも関係してくるので、他の神経テストと組み合わせて行う必要がある。

カッパ係数:-

Sensitivity 感度:-%

Specificity 特異度:-%

 

 

The Slump Test スランプテスト

                                      f:id:dogknt:20190414044336p:plain

目的:脊柱管(central spinal canal)での神経絞扼や硬膜組織(dural tissue)の評価

患者の開始姿勢:テーブルの端に座り、膝の後面がテーブルにくっつける。

セラピストの開始姿勢:患者の左右どちらかに立つ。

セラピストの手:患者から見て背側の手を頸部におく。

動作:まず背筋を正してもらい、その時点で症状がないか聞く。そして自動にて前を向いたまま胸椎と腰椎を最大屈曲してもらう。そしたら上位胸椎に置いてある手で胸腰椎を屈曲方向に圧迫する。この圧迫を維持しながら、自動にて頸椎も最大屈曲してもらい、そこからもう片方の手で頚椎を屈曲方向に圧迫する。この2箇所の圧迫を片方の手だけで圧を加えられるように手の位置を変える。そしたらそのまま自動にて片側の膝関節を屈曲位してもらう。この時症状と角度を記載。さらに同側の足関節を自動にて背屈してもらう。この時に症状を聞く(最終肢位)。これらの圧迫と動作を維持しながら患者は自動にて頸椎をニュートラルに戻す。

陽性:最終肢位までに下肢に症状が出るもしくは膝が完全伸展できない。さらに、最終肢位の症状から頸椎を戻した時に症状の軽減、膝が完全伸展できなかった場合はさらに伸展が可能であれば陽性。

Note:治療方針としては神経や硬膜組織のモビライゼーションが考えられる。

カッパ係数:0.69

Sensitivity 感度:84%

Specificity 特異度:83%

 

 

Straight Leg Raise (SLR)

                       f:id:dogknt:20190414044512p:plain

目的:下肢の症状の原因が腰椎ヘルニアにより髄核が神経を圧迫しているか否かを評価、また腰神経叢(Lumbosacral neural tissue)のメカニカルな感度を評価。

患者の開始姿勢:背臥位は

セラピストの開始姿勢:患者の左右どちらかに立つ

セラピストの手:患者から見て頭側の手は骨盤を抑えてるか、SLRの補助として膝の辺りを把持する。尾側の手は足関節もしくは下腿の遠位を把持する。

動作:セラピストは他動にて検査側の股関節をゆっくり屈曲させる。この時膝関節は完全伸展位のまま。症状が出た時の角度の症状を記録。更に他動にて足関節の背屈や頚椎の屈曲を加えることで神経に対してストレスを加えることができる。

陽性:腰から下肢の範囲で神経的な症状もしくは疼痛を訴えたら陽性(ストレッチ等で筋の影響を取り除いていることが前提)

Note:ハムストリングスの短縮によって検査ができなかった場合、ストレッチなどをしてから検査すると良い。股関節屈曲が15°を超えた場合、筋による緊張も考慮しておく必要がある。股関節が30°以下で症状を訴えた場合、ヘルニアによる影響が強いと考えられる。また、健側を屈曲した時に症状が出るようであれば、同様にヘルニアの影響を強く示唆する。

カッパ係数:-

Sensitivity 感度:91%

Specificity 特異度:26%

 

 

Active Straight Leg Raise Test (Active SLR)

目的:下肢からの腰仙部への影響と、腰仙部の動的安定性を評価

患者の開始姿勢:背臥位

セラピストの開始姿勢:患者の左右のどちらかに立つ

セラピストの手:骨盤の前方もしくは後方を左右から抑える

動作:片方ずつ約20cmずつ下肢を挙げてもらう(股関節屈曲)。その後、セラピストが骨盤を抑えた状態で再度施行。

陽性:下肢の挙上が難しかったり、疼痛を訴え、セラピストが骨盤を抑えた状態でこれらの症状が軽減したらたら陽性

カッパ係数:0.53-0.70 (95% CI: 0.20, 0.84)

Sensitivity 感度:87%

Specificity 特異度:94%

脈診の基本

f:id:dogknt:20190118043607p:plain

 

脈診の基本

 

東洋医学では、脈は臓器を写し出すものとして考えられています。

西洋医学では脈と言ったら拍数しかあまり気をつけて触診しないですが、東洋医学では非常に多くの点に着目して脈を評価します。

 

脈の場所と探し方

位置は中枢から抹消にかけて

左:腎・膀胱、肝・胆嚢、心・小腸

右:腎・三焦・子宮、脾・胃、肺・大腸

の順番に位置します。

 

深さは順に

浅:気

中:血

深:陰

を表しています。

 

つまり、深さと場所で3×3=9箇所を触診する必要があるということになります。

 

脈の種類

東洋医学における脈は脈の浅い、深い、速い、遅い、強い、弱いの大小で大きく6種類に分かれ、その他に細かく分かれ、合計28種類になります。

 

まずは主な6種類についてです。

Floating 浮脉(Fu Mai)

・脈は表面ですぐに触れる。(指をおいた瞬間に感じる)

・細い人に出やすい

・夏や秋に出やすい

外的病因(とくに風の証)

→Tight:風-寒の証、速い:風-熱の証

陰虚(Yin deficiency)

【同類の脈】

Hollow芤脉、leather革脉、Soggy濡脉(Emptyにも属している)

 

Deep 深脉(Chen Mai)

・脈は深いところで触れる。

・太っている人に出やすい

・冬に出やすい

内的病因

陽虚(Yang deficiency)

・脈が弱い:deficiencyパターン 強い:excessiveパターン

【同類の脈】

Firm牢脉、Hidden 伏脉

 

Slow 迟脉(Chi Mai)

・1回の呼吸につき4回未満の脈

寒の証

・脈が弱い:Emptyパターン 強い:Fullパターン

【同類の脈】

Choppy涩脉、Knotted 結脉

 

Rapid数脉(Shu Mai)

・1回の呼吸につき5回以上の脈

熱の証

・脈が弱い:Emptyパターン 強い:Fullパターン

・幼児や子供は平均して速い

・運動時や興奮時にも一時的に早くなる

【同類の脈】

Hasty促脉、Racing疾脉、Moving散脉、Slippery滑脉

 

Empty虚脉(Xu Mai)

・細いわけではなく、softな感覚

・大きいが、その割には弱いといった感覚

・3部位(中枢から抹消の3部位)にて脈がsoft

・気または血の虚(deficiency)

・複数の臓器の気の虚

(deficiency)のパターン

【同類の脈】

Weak弱脉、Fine细脉、Minute微脉、Short短脉、Scattered散脉、Soggy濡脉(Floatingにも属している)

 

Full 实脉(Shi Mai)

・3部位にて脈を感じる

(excessive)のパターン

【同類の脈】

Overflowing洪脉、Wiry 弦脉、Tight紧脉、Long长脉、Firm牢脉

 

次にその他の細かい分類についてです。

Slippery滑脉(Hua Mai)

・脈は滑らかに感じる

・痰、湿、食事の停滞などが示唆される

・女性は妊娠するとこの脈になる人が多い

・痰、湿の証、食事の停滞

 

Choppy涩脉(Se Mai)

・脈はネバネバに感じる

・血の虚

・津液の消費

 

Long 长脉(Chang Mai)

・脈が長い(脈を感じる時間が長い)

・熱の証

・他に症状がなく健康な人でもこの脈になる人はいる

 

Short 短脉(Duan Mai)

・脈が短い(脈を感じる時間が短い)

・深刻な気の虚

・抹消の位置で感じることが多い

・胃の気の虚

 

Overflowing洪脉(Hong Mai)

・脈は大きく、脈は通常の位置を超えて位置する

・浅の位置で感じ取ることができる

・熱の証

・しばしば発熱を伴うことがある

 

Fine 细脉(Xi Mai)

・脈が細い

・血の虚

・湿の証の可能性も

・冬に起きやすい

 

Minute 微脉(Wei Mai)

・脈が細い(细脉よりも)

・深刻な気と血の虚

 

Tight 紧脉(Jin Mai)

・脈が太いロープのようにねじれた感じ

・振動しているように感じる時がある

・寒の証(内or外的病因の区別はFloatingかDeepで)

 

Wiry 弦脉(Xian Mai)

・ギターの弦のようなピント張った感じ

・Tightよりもより細く、強く張っている

・痰や肝・胆嚢の機能障害の可能性

 

Slowed-down緩脉(Huan Mai)

・1回の呼吸につき4回の脈

・脈は強くない

・脾と胃の気の虚

・湿の証

・健康な人でもありうる脈

 

Hollow 芤脉(Kong Mai)

・浅と深のところでしか脈を感じない

・血の不足

・多量出血(hemorrhage)の疑い

 

Lether 革脉(Ge Mai)

・浅の部分では硬く、タイトな脈だが、深の部分ではempty様の脈になる

・大きい脈で、細くはない

・腎の精もしくは陰の虚

 

Firm 牢脉(Lao Mai)

・Wiryと同じ感覚だが、深の部分でしか確認できない

・血の停滞もしくは疼痛

・寒の証(内的病因)

 

Soggy 濡脉(Ru Mai)

・浅の部分でしか触れられず、柔らかく少しFloating様の脈

・湿の証

・虚のパターン

 

Weak 弱脉(Ruo Mai)

・深の部分でしか触れられず、脈が柔らかい

・陽もしくは血の虚

 

Scattered散脉(San Mai)

・小さく、相対的に浅の部分で触れられる

・触れる感じが粒の感じ

・気と血の虚

・腎の気の虚

・深刻な状況

 

Hidden 伏脉(Fu Mai)

・まるで骨の下にあるかの様な深い脈

・深刻な陽虚

 

Moving 散脉(Dong Mai)

・脈が触れている指の下で震えている感じ

・Short, Tight, Slippery, Rapidと併発することが多い

・驚きや不安、恐怖、深刻な疼痛によって引き起こる

 

Hasty 促脉(Cu Mai)

・脈は速く、不定期に脈が飛ぶ

・熱の証

・心の気の虚(心の火)

 

Knotted 結脉(Jie Mai)

・脈は遅く、不定期に脈が飛ぶ

・寒の証

・心の気または陽の虚

 

Intermittent代脉(Dai Mai)

・脈が定期的に飛ぶ

・内的病因(陰の臓器の問題)

・もし脈が飛ぶ回数が4拍以下ごとに起きるのであれば事態は深刻

 

Racing 疾脉(Ji Mai)

・異常に脈が速い状態で、1呼吸中に7-8拍打つ

・陽の異常な実

・火が陰を消費する

舌診の基本

 

          「tongue diagnosis」の画像検索結果

 

舌診は中医学の中でも重要な診断方法の一つです。

舌から収集できる情報は多く、様々な観点から評価をしていきます。

 

色は最も早く症状として出る事項であり、急性慢性の判断のためにもしっかりと見ていきたいものです。

 

蒼白

蒼白は陽もしくは血の不足を意味しています。

少し湿っている場合は陽、乾燥している場合は血の不足を疑います。

もし、左右のサイドの部分のみ蒼白な場合は肝の血の不足を疑います。

 

赤は多くの場合熱の証を表しています

しかし、熱の証と言っても陽が過剰な熱なのか、陰が不足している熱なのか判断しなければなりません。これらは舌苔を確認して判断します。

舌苔あり:陽が過剰(Fullパターン)

舌苔なし:陰が不足(Emptyパターン)

ちなみに、色が濃い赤はより重症なことを示しています。

 

紫は多くの場合血の停滞を表しています

血の停滞は熱と寒の証の場合があるので、どちらなのかを判断しなければなりません。

紫でも赤よりであれば熱、青よりであれば寒の証によるものになります。

 

形は血や気、そしてFullとEmptyパターンなのかを示しています。

 

薄い

薄い舌は血もしくは陰の不足を表しています。

蒼白な舌の場合は前者、赤色な舌(舌苔なし)の場合は後者になります。

両者ともに慢性症状の場合が多いです。

 

腫脹

腫れている舌は湿の証もしくは痰の停滞を表しています。

ただし、一部の腫脹であれば熱の証を示しています。(場所によってどの臓器なのかを特定する)

 

長い

長い舌は熱の証を示しています。(特に心)

 

短い

短い舌は寒の証もしくは極度の陰の不足を示しています。

蒼白で湿って入れば前者、赤ければ後者になります。

 

割れ目

割れ目のある舌は熱の証(Fullパターン)もしくは陰の不足を示しています。

割れ目の場所でぞの臓器の機能が悪いのかを評価します。

舌の先は心、その少し手前が肺、真ん中が胃と脾、左側が肝、右側が胆嚢、根っこの部分が腎、膀胱、腸を表しています。

 

歯の跡

歯の跡が残っている舌は脾の気の不足を示しています。

 

 

舌苔

舌苔は陰の状態、また陽の臓器、特に胃の状態を示しています。また、熱なのか寒なのか、過剰パターンなのか、不足パターンなのかを反映しています。基本的に舌苔は厚さと色を評価します。通常は薄い白です。

基本的は舌苔の厚さは陰の量を表しています。

 

白は湿の証を表しています。 ただし、薄い白の舌苔は通常の色なので、厚さも着目する必要があります。

 

黄は熱の証を表しています。下記にあるように乾燥(熱の証を示す)と併発することが多く、その場合は熱の証が内部に移っている可能性が高いです。

 

グレー

グレーは乾燥具合によって異なります。また、慢性化していて、消化器の問題を持っていることが多いです。

乾燥:熱の証(黄より重症で、内部に移っている)

湿っている:寒、湿の証

 

黒は過度な熱または寒の証を示しており、乾燥具合によって異なります。

乾燥:過度な熱の証、津液の消費

湿っている:過度な寒の証(湿の証も)

 

湿り具合

舌の湿り具合は津液の状態を反映しています(特に舌が赤色の場合)。

やや湿っている状態が通常の状態になります。

 

乾燥

乾燥している場合は熱の証を示しています(陽が過剰もしくは陰の不足)。また、津液が少ないので、陰の不足も表します。

 

湿り

異常に湿っている場合は陽の気が津液に変換・運搬されずに津液が溜まってしまい、湿の証を呈してしまいます。また、津液が多いので、陽の不足も表します。

 

 

 

七情と六淫

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東洋医学では人間の病気の要因を体の外側からの影響と内側からの影響に分けて考えます。

内側からの要因を内因、外側からの要因を外因と呼びます。

内因は七情と言って七つの感情があります。

外因は六淫と言って六つの外的環境があります。

 

 

七情

東洋医学では感情と病気は深く関わってきます。

なぜなら感情は精神に影響され、精神は臓器に影響するからです。

七情には漢字の通り、七種類の感情のことを指します。

七情は怒り、喜び、悲しみ、心配、恐怖、驚き、憂があります。

 

これらの感情が通常な程度なら良いのですが、過剰になってしまうと臓器に負担をかけてしまうことになります。

ちなみに、

過度な怒りは肝、喜びは心、心配と憂は脾、悲しみは肺、驚きと恐怖は腎に負担をかけてしまいます。

感情は気にも影響を及ぼします。

  1. 怒りは気を上昇させる

  2. 喜びは気をゆっくりにさせる

  3. 悲しみは気を消費する

  4. 恐怖は気を下降させる

  5. 驚きは気を撒き散らす

  6. 憂は気を停滞させる

 

六淫

通常、適度な暑さや寒さは問題になりません。

しかし、これが過度になると問題になります。

六淫には風、寒、夏の熱、湿、乾燥、火の熱があります。

 

風は陽の病的因子になり、吹き上げたり、外へ分散させたりすることを意味します。

また、風は強度の強弱はあるものの、止まることなく絶え間無く動き続けています。その代わり、変化の激しい一面も持っています。

 

寒は陰の病的因子になり、冬に特徴的なもので、陽の気を消費します。

疼痛は典型的な寒のはたらきで、深刻な疼痛は寒が原因であることが多いです。

また、血や気の停滞を起こすのも寒のはたらきです。

 

夏の熱

夏の熱は陽の病的因子で、夏特有のものになります。原因としては高い気温が挙げられます。夏の熱は気と津液を消費します。

また、夏の熱はよく湿と合わさって病気の要因となることがあります。

典型的な症状としては、下痢、嘔吐、発熱などがあります。

 

湿

湿は陰の病的因子で、下方向に下降するという意味合いがあり、気の循環や脾の陽に悪影響を及ぼします。

典型的な症状は食欲不振、口内が甘く感じる、下痢などがあります。

 

乾燥

陰や津液を消費し、特に秋の乾燥する時期(中国では)に強くなる因子です。

肺に悪影響を与える因子でもあります。というのも、肺は陰の臓器の中でも外側にしているため、湿度や清潔さなどにデリケートな臓器だからです。

典型的な症状として唾の不足、肌荒れなどがあります。

 

火の熱

火の熱は陽の病的因子で、燃えたり、上に舞い上がることを意味します。過度な陽の気によって生じ、よく夏にみられますが、他の時期でもみられます。

津液を消費し、口内の乾燥や便秘、濃い尿などが典型的な症状になります。

運動や外気の気温によって体が火の熱に侵襲されます。

五臓六腑とその関係②

                                           「五臓六腑」の画像検索結果

 

前回は五臓(陰の臓器)についてお伝えしました。

今回は六腑(陽の臓器)とその他の臓器について触れていきたいと思います。

 

 

小腸

小腸は心と同じ火の臓器になります。

機能としては、

・食べ物を胃から受け取り、消化して食べ物の精を吸収する。

・津液をpureとimpureに分別する。

があります。

 

 

胆嚢

胆嚢は肝と同じ木の臓器になります。

機能としては、

・消化のために、胆汁を蓄え、小腸に分泌する。

・気の循環(肝の機能)を助ける

・勇気を持ったり、何かを決定する意志を助ける。

があります。

 

 

胃は脾と同じ土の臓器になります。

機能としては、

・食べ物を受け取り、分解して、小腸に送る。

があります。

 

 

大腸

大腸は肺と同じ金の臓器になります。

機能としては、

・食べ物を受け取り、水分を吸収し、便を形成する。

・腎と共同で肛門の閉開をコントロールする。

があります。

 

 

膀胱

膀胱は腎と同じ水の臓器になります。

機能としては、

・尿を蓄え、また放出する。

があります。

 

 

三焦

三焦は五行に属さない(中には全てに属するという人もいます)臓器で、上部、中部、下部の3つに分かれます。ちなみに三焦の経絡は心包と繋がっています。

機能としては、

・ 気の通り道となり、循環を助け、気の変換場所にもなる。

・水分の通り道となり、代謝を助ける。

があります。

 

五腑六腑も三焦によって分けられます。

上部:心、肺

中部:脾、胃、肝、腎(位置は中部だが、機能としては下部)

下部:膀胱、小腸、大腸、子宮

臓器の機能のところでもお伝えしましたが、これら3部位に別れているのも、各部位には大まかな機能があります。

上部:血や気の収集、循環

中部:食べ物や水分の消化や吸収

下部:津液の分別、便の放出

 

 

その他の臓器

その他の臓器は脳、骨髄、骨、血管、子宮、(膀胱)があります。

今回はその中の脳と子宮について説明していきます。

 

脳は頭蓋骨に位置し、髄と連携しています。それゆえに脳は髄の海ともいわれます。髄や腎によって支持されます。脳は精神状態を表し、深く影響を与えます。

 

子宮

子宮は骨盤内に位置し、生理や胎児に大きな影響を与えます。腎や経絡と深く関係があります。 腎の精によって子宮は機能します。

 

気の産生と循環

 気を産生するには3つの方法があります。1つは、食事から胃と脾を通して谷気を得る方法。2つ目は肺を通して空気を取り込み空気の気を得る方法。最後は腎の精より腎の気を産生する方法(のちに原気になる)があります。

気の産生に関わる臓器は胃・脾、腎、肺ということになります。

これらの気は臓器などによって変形や変換をしながら全身をめぐります。

 

循環に関してですが、食事から得た谷気は脾によって肺に送られます。肺のなかで谷気が真気になり、体の下の部分に向かって気を送ります。肝は唯一の気をあらゆる方向に送ることができる臓器です。

気の循環に関わっている臓器は脾、肺、肝ということになります。

 

血の産生と循環

血を産生する方法は2つあります。

1つは肺に送られた谷気がそのまま心に送られ、原気を触媒として血に変換される方法。もう1つは肺で真気が衛気と営気に別れ、営気が津液の中で血に変換される方法になります。

どちらにせよ、食事からの谷気が重要になってくるので、脾は欠かせない臓器となります。そのため、本によっては脾が血を産生する臓器と定めているものもあります。

その他では、心は血を集める臓器であり、肝は血を貯蔵する臓器になります。

心は血を集めるだけでなく、集めた血をポンプとなって全身に循環させます。

 

津液の代謝

脾によって産生された津液は肺と腎に向かって循環されます。この循環は三焦を通して循環します。

津液について詳しくはこちら。

dog.training-univ.com

 

いかがでしたか、六腑の主な機能としてまとめると、

・食べ物の消化と吸収

・水の代謝

・老廃物の排出

に関わってきます。

これらの機能を五腑とまとめて整理していきたいものです。

五臓六腑とその関係①

     「五臓六腑 東洋医学」の画像検索結果

 

五臓六腑とは陰の臓器(五腑)と陽の臓器(六腑)と三焦のことで、西洋医学における内臓にあたります。

それぞれ五行の成分に沿って別れ、1つの成分あたり陰の臓器を1つ、陽の臓器を1つ持ちます。

それぞれの臓器には役割があります。

また、西洋医学のように肝臓が〜状態だから〜するといった各論というものは存在せず、他の臓器とどういう関係なのかが診断基準になります

それでは1つ1つお伝えしていければと思います。

 

 

心は西洋医学の心臓のことです。

心のはたらき
血を集める
血管をコントロールする
状態が顔に現れる
神(shen) (英=mind)を作る
汗をコントロールする

 

・血を集める

心では谷気(食事によって得られる気)を血に変換させ、血を産生する臓器としての役割があります。また、産生した血を身体中に送るため、心が機能不全に陥ると、血の循環に影響が出てしまいます。

 

・血管をコントロールする

血管は心の気と心の血に依存しているため、心が機能不全に陥ると、脈が弱くもしくは不整脈になります。脈は心の気の状態を表すバロメーターのような役割を持っています。

 

・状態が顔と舌に現れる

心の状態は顔に現れ、心の気の不足は青ざめた顔になり、心の血の停滞は濃い青色がかった表情になります。舌にも様々な影響を及ぼします(詳しくは別記事にて)。

 

・神(shen) (英=mind, spirit) を作る

神とは精神状態、マインドのことで、ここが西洋医学と大きく異なるところです。神とは思考の明確化に影響します。例えば、色々な選択肢があった時に、〜理由でこれを選ぶと言った思考を具現化・明確化し、決断までの思考のことを示しています。心は神に栄養を送ります。そのため、心が機能不全に陥ると、記憶力の低下、考え込んでしまいやすい、不眠症、精神錯乱、不安や動揺などが現れてしまいます。過度な喜びは心に悪影響を与えます。

 

・汗をコントロールする

汗は前回の記事でお伝えしたように、津液の液でできています。津液と血はお互いに栄養を送りあっており、血を産生する心も津液に影響を及ぼします。

多汗は心の気不足と血と津液の不足、夜中の汗は心の陰不足が示唆されます。

 

※陰の臓器で心包(英=pericardium)というのがあります。中医学では心包は外からの病的因子に対して心を守る働きをします(特に熱に対して)。心は直接これらから身を守ることはできません。その役割は心包が担っております。ただし、心包には独自の経絡があります。

 

 

肝は西洋医学でいう肝臓のことです。

 

肝のはたらき
血の貯蔵
気の流れを管理する
腱をコントロールする
状態が爪と目に現れる
魂(hun)(英=ethereal soul)を作成する

 

・血の貯蔵

肝は血を貯蔵する役割があります。また、身体活動に合わせて貯蔵量をコントロールします。また、女性にとっては生理が貯蔵量に影響してきます。

 

・気の流れを管理する

肝によって気を全ての臓器、そしてその他全ての方向に送り込ませることができます。肝以外の臓器の気は特定の流れにしか流れません。しかし肝はあらゆる方向に行けるのが最大の特徴です。

 

・腱をコントロールする

肝の血が腱に栄養を送っています。

そのため、肝の血が不足すると、可動域が狭まったり、麻痺したり、関節に力が入らなかったりします。

 

・状態が爪と目に現れる

肝の血は爪にも栄養を送っています。肝の血が不足したら爪は乾燥、割れ、青白くなるなどの症状が出ます。

目にも栄養を送っており、肝の血の不足によって、ぼやけて見える、浮いた点のようなものが見える、ドライアイ、かゆみなどの症状が出ます。

 

・魂(hun) (英=ethereal soul) を作成する

魂とは意志のことで、計画を立てたり(選択肢を作る)、夢を描くなど、未来に向かうために必要な意志になります。感情の表出に関与し、感情のコントローをすると言う役割があります。神とは違うので間違えないようにしてください。

 

 

 

肺のはたらき
呼吸、気を集める
経絡と血管をコントロールする
気の拡散と下降をコントロールする
水の通りを調節する
体毛と肌を調節する
状態が鼻に出る
魄(po) (英=corporeal soul)を作る

 

・呼吸、気を集める
肺は呼吸によって自ら気を取り込み、脾からは谷気を受け取ります。これは宗気を産生するまでの過程です。
肺は呼吸という役割を担っている関係で、五腑の中で最も外側に位置する臓器になります。そのため、外部からの病的因子より侵襲されやすいことを意味します。
 
・経絡と血管をコントロールする
肺は経絡と血管を通して気を循環させ、それをコントロールします。そのため、経絡と血管もコントロールされます。
 
・気の拡散と下降をコントロールする
肺は衛気と津液を身体中(肌と筋の間)に拡散させます。このことで肌に潤いを与え邸ます。そのため、例えば外部からの病的因子の1つである冷によって肺が侵襲された場合は汗が出なくなったりします。心は血を介して津液に影響を与えますが、肺は津液そのものを循環させコントロールしています。
また、気を体の下の部分に拡散させるはたらきもあります。気を下降することができず、胸郭に気が停滞してしまったら、呼吸ができづらくなったりします。また、大腸が十分な気を肺から受け取らなかった場合は排便がしづらくなったりします。
 
・水の通りを調節する
腎で水がpureとimpureに別れて、pureな水が肺に、impureな水が膀胱に行きます。肺は上記にもあるように津液を循環させるので、汗や尿などを通して津液(水分)を体外に排出はたらきがあります。
 
・体毛と肌を調節する
上記でもお伝えしましたが、肺は津液を肌と筋の間に循環させるはたらきがあり、肌を潤しています。体表の毛穴も肺によってコントロールされており、毛穴を通じて毛にも栄養を送っています。
 
・状態が鼻に出る
鼻は肺の状態を表していると言われ、肺の気が十分にあれば、鼻から息がしやすく、匂いにも敏感に反応できます。反対に、肺の気が弱まると、鼻が詰まったり、匂いに鈍感になってしまいます。また、外部からの病的要因である熱に攻撃された場合、鼻血が出たりします。
 
・魄(po) (英=corporeal soul)を作る
肝のところの魂は自分自身で随意的に作る意志であったのに対し、魄は不随意的なもので、人間が人間たるものになるために必要な身体的、本質的な精神のことになります。一言で言うなら動物としての本能に基づく思考と言うことになります。肺はこの精神を作るはたらきがあります。このはたらきを邪魔するのが悲しみです。悲しみによって出るため息によって余計な肺の気を使ってしまうからです。故に悲しみは肺に悪影響を与えてしまいます。
 
 
 

 
脾は西洋医学でいう脾臓のことになります。
脾のはたらき
変形・変換と輸送を司る
血をコントロールする
筋と四肢をコントロールする
状態が口と唇に出る
気の上昇をコントロールする
思考を司る

 

・変形・変換と輸送を司る

前回の記事でお伝えしたように、気と血の一部は脾で産生されます。谷気に関わっているため、もし脾が機能障害に陥ったら食欲減退、消化不良などが引き起こされます。

また、pureな津液を体の上部に送る輸送のはたらきもあります。

 

・血をコントロールする

血の元である谷気を作る臓器であるため、血の産生に関わると言えます(いくつかの本では血を産生する臓器として扱われております)。脾の気は血を血管の中にとどめておくことができるため、出血多量を予防します。

 

・筋と四肢をコントロールする

脾は筋と四肢に栄養を与えます。そのため、体力の指標として扱われるのが脾になります。

 

・状態が口と唇に出る

脾の状態は口に現れ、咀嚼をコントロールします。脾が健康であれば、口や唇は乾燥などせず、通常の状態を保てる。

 

・気の上昇をコントロールする

脾は他の臓器の位置を保つはたらきがあります。また、脾の気や谷気は脾によって上昇し、肺や心に運ばれます。ちなみに胃の気は消化のため下降します。

 

・志(yi) (英=intellect)思考を司る

脾は思考(心配する、集中する、考える、記憶する)を司ります。心も思考を司りますが、脾が司る考えは仕事や学校でのプロセスを考えることであり、心は問題解決のために考えることを司ります。簡単に言うと、勉強のための集中力が志であり、問題解決の際の決定を担うのが神になります。

 

 

 

腎は西洋医学でいう腎臓のことになります。

腎のはたらき
精を集め、誕生、成長、再産生、発達に関わる
骨髄を産生し、脳を満たし、骨をコントロールする
水を集める
気の受け取りをコントロールする
状態が耳、髪の毛、頭に現れる
2つの門(尿道と肛門)をコントロールする
命門

 

・精を集め、誕生、成長、再産生、発達に関わる

精は他の記事でお伝えしたように、親から受け継いだものや、出生後に得るものがあり、成長や再産生、発達に関わります。年齢を取るごとに精は減っていきます。

 

・骨髄を産生し、脳を満たし、骨をコントロールする

東洋医学でいう骨髄は西洋医学と異なり、東洋医学では、骨髄は骨、脳、脊髄を構成します。そのため、東洋医学では腎が脳を構成すると言われております。脳や脊髄は「骨髄の海」と言われます。

 

・水を集める

腎は三焦の下部に位置し、腎は膀胱に気を送り、生理学的機能を補助します。また、腎は津液を肺から受け取り、腎の陽によって津液をpureとimpureに分別する役割があります。脾に対しては変換と輸送の機能を補助するために熱を送ります。

 

・気の受け取りをコントロールする

肺から降りてきた気を腎が保持します。この機能が働かないと、呼吸(肺)に問題が生じてしまいます。

 

・状態が耳、髪の毛、頭に現れる

耳は精を必要とするため、腎の状態が出る部分です。また、頭部や髪の毛も成長するために精が必要なため、腎の状態がこれらの部分に現れます。

 

・2つの門(尿道と肛門)をコントロールする

腎は2つの門を司ることで排泄をコントロールします。この機能は腎の陽が関わります。腎の陽が機能不全に陥ると、下痢などといった排泄の症状が現れます。

 

・志(zhi) (英=will power) 意志を司る

腎は意志を司り、目的に向かって焦点を当てることや、モチベーションをあげるはたらきがあります。神によって行われる決断を後押ししたり、決断した選択肢を実際に実行したりします。

 

・命門

命門は両方の腎の中間に位置します。全ての臓器に熱を与え、機能が正常に働くようにします。その他の役割として、肺から気を受け取る腎を補助する、神を司る心を補助する、性的活動を調和し、精や子宮を温める。などが挙げられます。

 

次の記事ではこれらの臓器の関係、そして六腑についてお伝えできればと思います。

五行説 〜相生と相克〜

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五行論は陰と陽と並んで東洋医学の基礎になります。

五行とは自然界に存在する木、火、土、金、水の5つより成り立っています。

広大な大地を持っている中国ならではの発想で、人間も自然界の1つですので、自然界の流れも人間に起きているものも同じであるという考え方です。

それぞれにはぞれぞれの特徴があり、またお互いに影響を及ぼし合っています。

 

 

五行(木、火、土、金、水)

木はまっすぐになることも曲がることもでき、徐々に成長していくものです。

また、自然界での役割は濾過することです。

これらのことを踏まえると、木の特徴は成長、耐える、濾過という役割があります。

 

火は上に向かって燃え上がっていきます。そしてその炎は躍動感で溢れています。

これらのことを踏まえると火の特徴は熱、動きを躍動させます。

 

人間は代々、地面に種を蒔き、そこから収穫していました。

つまり、食べ物の源ということになります。

これらのことを踏まえると地の特徴は現象やその力をもたらします。

 

金属(金)は綺麗なもので常に新しい革新をもたらしてくれました。自由自在に形を変えることができ、新たに新しいものを創造することができます。

これらを踏まえると金の特徴は変化や新しく作り変えることになります。

  

水は通常、高いところから低いところへ流れていきます。

また熱を冷ます作用があり、水分として潤す機能もあります。

また火と反対に動きを落ち着かせます。

 

五行間の関係

相生(Generating, inter-promoting/促進)

中国語で相生(xiang sheng)とは英語で言うgenerating, inter-promotingなどになり、促進や、発達させるといった意味合いがあります。

 

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図の通り、火→土→金→水→木→火という順番に促通させます。

このどれか1つでも欠けたらこの関係性は成り立たず、全体に影響してしまいます

例えば、火が弱体化すると土を促通できずに土が弱ります。そうすると金を促通できずに弱っていき、、、といった具合で全体に波及していってしまいます。

反対にどれか1つでも強すぎても良くないので、バランスが重要になってきます。

 

 

相克(Controlling/コントロール、打ち勝つ)

相克(xiang kue)は英語で言うovercome, controlとなり、打ち勝つ、コントロールするといった意味になります。これは相生とは反対の役割を持ち、対象のものを抑制する役割があります。

 

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図のように、火→金→木→土→水→火という順番になります。

ここではコントロールする側とされる側に分かれます

必ずしもコントロールする側が強く、される側が弱くなる(反対もしかり)ことが同時に起こるわけではないので注意してください。

相生のところでお伝えしたように、ここでも1つが強すぎたり、また弱すぎたりするとバランスが崩れてしまいます。

コントロールする側が強くなりすぎることで、される側が弱くなってしまう状況のことを相乖(xiang cheng) (英=overacting)といいます。

反対に、コントロールされる側が強くなり過ぎて、する側を押しのけて弱くしてしまうことを相侮(xinag wu) (英=insulting,counteracting)といいます。 

 

 

五行と五臓六腑

今までお伝えしてきた五行は五臓(陰の内臓)と六腑(陽の内臓)深く関係があります。

心と小腸は火、肺と大腸は金、脾と胃は土、肝と胆嚢は木、腎と膀胱は水の臓なので、これらの関係性も五行論で説明がつきます。

三焦は六腑の1つですが、五行には属さないものになります。

 

五臓六腑の記事は後日投稿します。